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【お盆の宿題】石灰岩とカルスト地形

カテゴリー:集団授業 宿題

こんにちは。岡村です。
コロナ終息の気配も無いまま、今度は酷暑の到来で、体調管理・行動の管理にいっそう気を配らなければならなくなってきました。決して無理せずに規則正しい生活を送って、免疫力を高く保ちましょう!

さて、来週はお盆です。
お盆と言えば、両親の実家を訪ねたり、ご先祖様のお墓参りに行ったり、というのが恒例ですよね。僕も例に漏れず、毎年この時期には両親の出身地である山口県を訪ねるのですが、今年は見送ることにしました。これを読んでいる方の中にも今年はお墓参りを見送ったという方がいるかと思いますが、お墓参りという行為よりもご先祖様のことを悼む気持ちがなによりも大事だと思います。ご両親に幼少期のことを尋ねたり、リモートでおじいちゃんおばあちゃんと話したり、自宅でもお盆を感じて過ごしてはいかがでしょうか? 知らなかった自分のルーツを知れて案外楽しいかもしれませんよ!


話は変わりまして、先程僕の両親の出身地は山口県と言いましたが、みなさん山口県と言えば何を思い浮かべますか? 千葉に移り住んで数年経ちますが、千葉県の子供たちにとって山口はかなり縁遠い存在のように感じます。ここで、少し山口の魅力を紹介したいと思います。





この画像は、僕の思い描くザ・山口の風景です。なんの変哲もない県道からの車窓の眺めですが、高い建物が無くだだっ広い空の下、平坦な田畑の中にボコッボコッと小さな山々が乱立するさまは、意外とほかでは見られないもので、時々妙に恋しくなります。何もないところに何かがある、そんな山口の魅力の一つです。








続いて、2枚目と3枚目は山口が誇る観光地、秋吉台(あきよしだい)のカルスト大地と日本最大の鍾乳洞「秋芳洞(あきよしどう)」です。中学の日本地理や高校地理でもおなじみのカルスト地形ですが、この特異な景観の秘密は大地を覆う石灰岩に秘密があります。

石灰岩の主成分である炭酸カルシウムは、二酸化炭素と水によって溶けてしまうのです。そのために、長い時間をかけて雨水にさらされた地表の岩石が部分的に溶けてしまったのがカルスト大地であり、地下水によって地中の岩石が溶けてできた空洞が鍾乳洞なんですね。(2枚目の写真でポツポツ白い岩石が取り残されているのがわかります)こういった特殊な地形やその成因を知れるのは高校地理の面白みの一つです。

そしてさらに面白いのは、炭酸カルシウムを溶かし込んだ地下水が鍾乳洞内に染み出すと、溶けていた炭酸カルシウムがまた結晶化してしまうんです! こうして、鍾乳洞の中には3枚目の画像のような石筍や鍾乳石といった奇怪な構造ができあがるんですね。


こういった不思議な性質を持つ炭酸カルシウムは、中学理科でも以下のように度々登場します。

①(中1化学)二酸化炭素を石灰水に吹き込むと発生する白い濁りの正体は、実は炭酸カルシウムです。高校化学では「さらに二酸化炭素を吹き込むと白い濁りが消える」と学びますが、これこそがカルスト地形の成因と結びついています。

②(中1化学)塩酸をかけると二酸化炭素を発生する石灰石の正体も炭酸カルシウム。

③(中1地学)生物の死骸が押し固められてできる堆積岩の一種、石灰岩の主成分が炭酸カルシウム。

④(中3化学)炭酸と水酸化カルシウムの中和で生じる難溶性の塩も炭酸カルシウム。

理科の勉強は、このように広範な分野にまたがって理解が広がり、そして深まるのが最も面白いところです。特に中学理科の知識は、高校理科のみならず高校地理の理解も大きく助け、旅行や旅番組の楽しみも増やしてくれます。


話が二転三転してしまいましたが、終盤で述べたような「学びの楽しさ」を学生のみなさんにも感じてもらえる授業を提供したいと、書きながら改めて思いました。お盆明けもどうぞよろしくお願いします。



以下がお盆期間の宿題です。講習で学んだこと、1学期に学んだことをきちんと身に着けておきましょう!
ここに掲載がない科目でも、先生から直接指示されている宿題があれば必ず取り組んでくださいね。
また、講習を受けた人は、その解きなおしを必ずしましょう!

中1英語:WinPass➀ p.20-23,38-41,42-45
中2数学α:WinPass② p.45,46
中2数学β:WinPass➀ p.44-49、定期テストの解きなおし
中2英語β:WinPass② p.8-30(読解問題以外)
中2社会:Winpass 歴史 p.50, 56
中2理科:WinPass② p.12-19
中3数学β:WinPass③「2次方程式の解き方」の復習
中3数学γ:WinPass③ p.36,37,60,61
中3英語α:現在完了・不定詞プリント


※一部先週のブログに掲載したものを再掲しています。

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